ソーシャルリスニング分析事例 顧客の関心事を読み解く!ある人気コスメブランドについて調べてみた!
このコラムを読んでいる方の中には、自社のマーケティングやエンドクライアントのマーケティング支援をおこなっている方もいらっしゃるかと思います。
そのなかで、自社ブランドや商品に興味があるファンや消費者について(趣味・趣向、話題にしていることなど)調べることも多いと思われますが、どのような方法で調査していますか?
ファンへのアンケートやインタビュー、またはパネル調査など、さまざまな方法がありますが、ソーシャルメディアのクチコミを分析できる「ソーシャルリスニング」を活用するのもおすすめです。担当するブランドや商品に関して興味があるユーザーを知ることで、マーケティングのヒントを得ることができます!
今回は、とあるコスメブランド(以降、ブランドA)のクチコミを分析し、ブランドAについて語っているユーザーが何に興味をもっていたのかを調べました。また、ブランドAについて日ごろからツイートしているコスメ系インフルエンサーのツイートを調べ、多くのリツイートを得て話題になった内容を調べてみました!
- ブランドAをツイートしたユーザーが関心を持っていたコトは何か?
- インフルエンサーのツイートのうち、話題になったコトは何か?
- 最後に
ブランドAをツイートしたユーザーが関心を持っていたコトは何か?
はじめに、ブランドAについて、直近3年間どんなコトバと一緒に語られていたのかを「ブームリサーチ」を活用して調べました。
これを調べることによって、ブランドAを語るユーザーはどのようなことに興味・関心があったのかに加え、関心事の移り変わりをみることができます。
調査対象はTwitterとし、オーガニックツイート(リツイートでも返信でもない、通常のツイート)に絞って調べました。
結果はこちら!
直近3年間、ブランドAと一緒に語られたコトバ トップ20
2022年2月 ソーシャルリスニングツール「ブームリサーチ」調べ
期間:2019年、2020年、2021年の3年間
オーガニックツイートを分析
分析キーワード:ブランドAを表現する言葉
除外キーワード:セールスランク, Amazon, 楽天イチ
2019年から2021年にかけて「マスカラ」(ピンクの箇所)が語られる機会が多くなっていることがわかりました。ユーザーの中でマスカラの注目度があがっていたんですね!
また、「マスカラ下地」(黄色の箇所)も年々順位をあげていて、同様のことが考えられました。
肌の状態に関するキーワードに注目してみると、2019年は「乾燥」「テカリ」「毛穴」が出現していましたが、2020年はそれらに代わって「マスク」が上位にきています。コロナ禍の影響を受けた結果と言えそうです。そして2021年は、「乾燥」「血色」でした。
ユーザーの関心事に変化がみられますね。
インフルエンサーのツイートのうち、話題になったコトは何か?
次に、日ごろからブランドAをツイートしているインフルエンサーのアカウント(いわゆるコスメ垢)によるツイートのうち、リツイートを多く得たツイートを調べました。
ブランドAに興味があるユーザー(今回であればインフルエンサー)が、他にどんなことを話題にしているのかを調べることで、ソーシャルメディア投稿の切り口や商品開発などにおける着想のヒントを得ることができます。
ブランドAに関するソーシャルリスニングからは少し遠いようにも感じますが、ブランドAに関するクチコミだけでなく、ターゲットの興味・関心を調べると、さまざまなマーケティングコミュニケーションに活かすことができます。ぜひ参考にしてみてください。
結果はこちら!
コスメ系インフルエンサーの人気投稿に含まれていたコトバ トップ20
2022年2月 ソーシャルリスニングツール「ブームリサーチ」調べ
期間:2019年、2020年、2021年の3年間
オーガニックツイートを分析
分析対象:ブランドAに関してツイートしたフォロワーが多いアカウント トップ50個
アカウントのフォロワー数:2,000~148,000
2019年は色に関して「ラメ」や「キャラメルテラコッタ」(※1)が多くツイートされていましたが、2020年は一転して、色に関する話題はなくなり、あるコンタクトの製品名(黄色の箇所)や、ある制汗剤名(青色の箇所)に関するコトバが多くなっていました。あるコンタクト製品に関するツイートでは、1.8万リツイート、12.9万いいねされていたものもあり、とても話題だったのですね!
2021年になると、「ピンク」「レッド」「茶色」などの色の話題がまたあがり、2019年とは異なる色が話題になっていたことがわかりました。
2019年の「キャラメルテラコッタ」や2021年の「茶色」など、色に関するクチコミはソーシャルメディア投稿の切り口にもなりますね。以下のような、同じ色のアイテムを集めたコラージュ投稿は最近のトレンドの1つです。
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※1 テラコッタ:イタリア語で「焼いた土」の意
最後に
いかがでしたか?
アンケートやインタビューなどで顧客理解を深めるのとはまた違った、顧客の「生の声」の集め方、顧客理解の手法をご紹介しました。みなさんの担当するブランドや商品についても意外なことが話題になっているかもしれませんよ!
もし、やってみたい!という方がいらっしゃいましたらこちらからご連絡ください。
Boom Research 概要資料
ソーシャルリスニングツール「Boom Research」の概要資料です。調べたいキーワードを入力するだけで、 そのキーワードが ソーシャルメディア上で 「どれだけ」「どのように」「なぜ」 クチコミされているのかが瞬時に把握できます。